お家コーヒーにハマった方が一度は購入するのがコーヒーミルだと思います。家庭用のミルはエントリーモデルからハイスペックモデルまで様々なものがありますが、はじめは数千円台のエントリーモデルを購入する方が多いと思います。
しかし、昨今は家庭用の手動ミルでも数万円以上するモデルも発売されています。お家コーヒーにハマった方にとって高価格帯のコーヒーミルって何が違うの?と興味を持つ方も多いと思います。
そこで、今回は家庭用の最高峰手動ミル『1Zpresso K-ULTRA』を紹介いたします。簡単には手を出しづらい価格帯ですが価格と価値のバランスを考えれば決して高くない素晴らしい製品です。
ワンランク上のコーヒーライフを楽しんでみたいという方にとってきっと役立つ情報だと思うので、ぜひ最後までご覧ください。
1Zpresso K-ULTRAとは
1Zpresso は2014年に設立された台湾のコーヒー器具メーカーです。
ペーパードリップ用やエスプレッソ用など、様々な抽出方法に対応した高性能な手動ミルを製造しています。
K-ULTRA は同社の最高峰モデルで、これ一つでエスプレッソ〜モカポット〜ペーパードリップ〜プレスまで幅広く高性能に対応できるすぐれものです。
1Zpresso K-ULTRAのデザイン
全体的に洗練されたデザインで現代的なミルという感じがします。
ハンドルは折りたたみ可能です。これが意外と便利で収納スペースをコンパクトにしてくれます。
1Zpresso K-ULTRAのサイズ
長さ 18cm、粉受け部の直径5cmとなっており、片手で持つには程よいサイズです。
重量 698g となっており、ややずっしりといったイメージです。
1Zpresso K-ULTRAの構造
粉受けはマグネット式になっています。この機能はとても便利で挽いたあとの粉をすぐに取り出せます。
内部はカット刃、ベアリング、スプリングなど複数の部品で構成されています。
カット刃は頑丈なステンレス鋼です。非常に鋭利な刃で素手で触れると怪我をする可能性があるので要注意です。この鋭利な刃で豆を切り刻むように粉砕していきます。
内刃とシャフトは一体構造です。非常に剛性が高く偏芯の少ない高精度な加工がされています。回転軸が安定するため、外刃と内刃の間隔が一定になり粉の粒度ばらつきを抑制する効果があります。
シャフトの上下にはベアリングが取り付けられています。これによって回転軸が安定し滑らかに回すことができます。
コーヒーミルとしては非常にこだわったつくりです。本当に高精度な工業製品と言えますね。
1Zpresso K-ULTRAの使い方
K-ULTRAの使い方は粒度調整→豆の投入→グラインドの順番で行います。
1Zpresso K-ULTRAの粒度調整方法
1.初期値合わせ
挽き目調整ダイヤルを反時計回りに回して、回らなくなるところまで締めます。
白ドットマークと数字の『0』が一致することを確認しましょう。
※もしも一致しない場合はゼロ点調整が必要です。
2. 粒度調整
挽き目調整ダイヤルを時計回りに回します。数字0~1の間が10クリックで調整でき、1周が100クリック分の調整ができます。1クリックあたりの調整幅は0.02mmです。
ペーパードリップでしたら、8〜9クリックです。ちなみに私は9クリックで使っています。
引用元:https://1zpresso.coffee/jp/k-ultra/
1Zpresso K-ULTRAの豆の投入〜グラインド方法
豆は上部のホッパーへ直接投入します。
ハンドルを取り付けたら時計回りに回してグラインドしましょう。
粉の粒度
上から順に、3クリック(エスプレッソ用)→6クリック(モカポット用)→8クリック(ドリップ用)→9クリック(ドリップ用)→10クリック(プレス用)です。
細かい領域から粗い領域まで微粉が少なく粒度の揃い方が大変秀逸です。
内刃とシャフトが一体構造になっていること、上下にベアリングを使って回転軸の偏芯を抑えている効果が現れています。作りの精巧さがよく伝わってきますね。
1Zpresso K-ULTRAのメンテナンス
K-ULTRAの分解・清掃はやや複雑です。
しかし、手順を守って行えば決して難しくはないでの是非トライしてみてください。
1Zpresso K-ULTRAの分解・清掃
1. ダイヤルを緩める。
挽き目調整ダイヤルを時計回りに回して最も粗い状態にします。
通常は1周半くらいまわるので、5~6の位置になるはずです。
2. 粉受けを取り外す。
粉受けを取り外し上部のみにします。
3. 内刃の取り外し
内刃を指で押し上げながら、上部のナットを反時計回りに回して外します。
必ず手順1で挽き目調整ダイヤルが最も粗い状態になっていることを確認してください。
細かい状態(締めた状態)で内刃を取り外すと外刃とこすれ合って刃が損傷するリスクがあります。
下部の部品は、内刃、スプリング、ベアリングキャップです。
上部の部品はベアリング、ベアリングキャップ、固定用ナットです。
上部のベアリングキャップはドットがついている方が上向きです。
4. 清掃
付属のブラシで内刃、外刃に付着した粉を落とします。(洗剤の使用は避けましょう。)
1Zpresso K-ULTRAの組立・ゼロ点調整
最後は組立、ゼロ点調整です。
少し難しいですが、順番にゆっくり慎重に行いましょう。
1. ダイヤルを締める。
挽き目調整ダイヤルを反時計回りに回して最もきつい状態まで締めます。
そこから5クリックほど(0.5目盛り)緩めましょう。
2. 内刃取付け
内刃を下部から挿入し、上部から固定ナットで締めます。
下部の部品は、内刃・スプリング・ベアリングキャップの順番です。
上部の部品は、ベアリング、ベアリングキャップ、固定用ナットの順番です。
3. ゼロ点調整
3-1. 固定用ナットを完全に締め付ける。
3-2. 挽き目調整ダイヤルを反時計回りに回して締め付ける。(手順1で5クリック緩めた分を締め付けます。)
3-3. 白ドットマークとゼロが一致すればOKです。
3-4. ゼロが白ドットマークの右まで動くとき
ナットの締付けが不足しています。ダイヤルのゼロと白ドットをあわせてナットを締め付けるか、ダイヤルを一旦緩めてからナットを締め直してください。
3-5. ゼロが白ドットマークまで届かない場合(左側で止まってしまう場合)
ナットを締め付けすぎています。ダイヤルを一旦緩めてからナットを少々緩め再度ダイヤルを締め直しましょう。
コツを掴むまでは手間どうと思いますが、ナットの調整量とダイヤルの動く幅の間隔がわかれば決して難しくはないのでぜひ挑戦してみてください!
1Zpresso K-ULTRAのメリット・デメリット
最後にK-ULTRAのメリット・デメリットを見ていきましょう。
メリット1:コーヒーミルとしての完成度の高さ・精度の高さ
カット刃は鋭利なステンレス鋼を使用し剛性の高いシャフトと一体構造になっています。更に上下2箇所にベアリングが設置されております。
回転が滑らかになり偏芯が抑制されるため、内刃と外刃のクリアランスが安定し粉の粒度分布がシャープになります。コーヒーミルでこれだけの構造をしているものはそう多くありません。本当に高精度な工業製品と言えますね。
メリット2:粒度の安定
カット刃の精度の高さ故に微粉が抑えられ粒度分布がシャープになります。
K-ULTRAで抽出されたコーヒーは雑味が少なく、クリアな味覚に感じられます。
メリット3:外側に取り付けられた挽き目調整ダイヤル
大変のミルは内部に調整ダイヤルがあり、目盛りもないためクリック数を数える必要がありますが、K-ULTRAの挽き目調整ダイヤルは外側に取り付けられています。また目盛りもあるため調整が容易です。
メリット4:現代的なデザイン
ダークグレーの金属製ボディに折りたたみ可能な木製ハンドルはとてもスタイリッシュで、いかにも現代的なコーヒーミルという感じがします。
デメリット1:価格の高さ
このブログを執筆している時点で、公式サイトでは259米国ドル(約40,000円)、Amazonでは約37,000円です。
コーヒーミルとしてはかなり高額です。これからお家コーヒーを始める方には正直オススメできるものではありません。お家コーヒーにハマった方向けの商品ですね。
デメリット2:分解・ゼロ点調整の手間
分解とゼロ点調整は初めて実施する方は戸惑うと思います。特に、ネジを回しや機械が苦手な方にとっては大変だと思います。何度も練習すれば必ず習得できるので是非チャレンジしていただきたいです。
まとめ
今回は1Zpresso K-ULTRAを紹介しました。
家庭用の手動ミルとしては間違いなくトップクラスの高性能ミルで、今までよりワンランク上のコーヒーライフを楽しめる道具だと思います。
高価な商品のため、お家コーヒーを始めたばかりの方にはおすすめできませんがコーヒーにハマってワンランク上のコーヒーライフを楽しんでみたい!という方には購入して決して後悔することないおすすめ商品なので、是非検討してみてくださいね。
これからも皆様のコーヒーライフに役立つ情報を発信していきます。
最後までご覧いただきありがとうございました!
コメント